埼玉新聞にとりあげられました (2006.2.25)

「弁当の日」導入へ 小中学校で年3回程度 鷲宮町(埼玉)


 鷲宮町教育委員会は四月から、町内小中学校で「弁当の日」を導入することを決めた。食への関心を高めるのが狙い。給食の日数は減らさず、年三回程度弁当の日を設置し、具体的な方法は学校に委ねるという。

 弁当の日はすでに栗橋町が年三回導入することを表明している。県によると、弁当の日を導入している自治体は例が少ないという。

 小学校は保護者が作った弁当を、中学校は生徒自ら作った弁当を持参し、家庭の事情などで弁当を用意できない児童などは、先生などが弁当を用意するなどして対応するという。

 同町議会は昨年九月、定例会で「学校給食に弁当の日を設けることについて」という推進案を決議。

 町は決議などを受けて、保護者や児童・生徒、教職員らにアンケート調査していた。

 「弁当の日」に関しては、「事前の十分な話し合いがなく、アンケートの趣旨も説明されなかった」などとして、複数の保護者が反対の意志を表明。

 準備不足で導入するのは不安が残るとして、当事者間の話し合う場の設置を求める陳情書を、町民約五千人の署名を添えて提出した。

 教委側は、保護者らの陳情書を趣旨採択した。署名を提出した保護者らの団体「鷲宮町の子育てを守る会」は、「単に反対するのではない。悲しい思いをする可能性がある子どもを、大人として見過ごすことはできない」と主張している。